先払い買取とは、業者へ商品を売却して現金を振り込んでもらい、後にキャンセルして、キャンセル料や違約金が発生するので、提示された金額を支払うという資金調達のスキームです。
一見商品の買取サービスのように見えますが、「お金の貸付け」に該当します。法外な利息を要求する可能性が高いため、トラブルが起こることも珍しくありません。
そこで今回は、先払い買取とは合法なのか?違法なのか?
特徴について詳しく解説します。
先払い買取ご利用の流れ
先払い買取のご利用の流れは、下記になります。
- 会員登録を行う
- LINEやサイトで買取希望の品物の写真を送る
- 買取業者が写真を見て査定をする
- 買取業者から査定金額が提示され振り込まれる
- 約束の期間内に品物を送る
というのが一連のご利用の流れになっています。ほとんどの買取業者がLINEのみで完結する手軽さがあります。このような先払いの買取サービスの仕組み自体は違法ではありません。
査定した品物が送られない、写真では判断できない傷や破損、匂いやベタつきなどのリスクを買取業者が許容するのであれば、買い取りの仕組み自体には何も問題はありません。
違法扱いの先払い買取について
一部の悪徳業者が、買取サービスを悪用して品物の売買をし、実際には「違法なお金の貸し借り」を行っているケースがあります。
- 実際に品物を買う意思がない
- 利用者が品物を送っても受け取らない
- 多額のキャンセル料や違約金を請求する
このような業者のキャンセル料や違約金は、査定金額の20%~50%程度と言われています。
「違法な先払い買取」は、買取金額として業者が振り込んだお金は「貸金」であって、キャンセル料や違約金を名目に違法な取り立てをしてくる可能性が高いので、十分に注意しましょう。
「先払い買取」の具体例と仕組みについて
例えば、iPhoneを違法な買取業者に「先払い買取」を依頼したとしましょう。
・査定金額:10万円
・品物期間期間:査定から3日以内
・キャンセル料:査定額の40%
査定後すぐに10万円が手数料(1、2万円)を引かれて振り込まれてきます。それから品物を業者に発送して取引は終わり。...そのはずが、悪徳な業者は品物を受け取ってくれません。受け取らないまま3日が過ぎた頃に「キャンセル料+違約金」の名目で12万円〜16万円程を支払わせます。
つまりこれは、実質的な闇金であり、実態はお金の貸借りです。
合法的な業者でお金を借りることができない「信用情報に傷がある」個人ブラックリストの方をターゲットとしており、「ブラックOK」などという広告で集客を行っています。こうした業者に対しては、金融庁が注意を呼びかけています。
違法な先払い買取業者の見分け方
仕組み自体は違法ではなく、合法的に中古品を買う業者も数多く存在します。一方で警察の摘発を避けるために合法的なリサイクル業者として活動し、形式的に一部の商品だけを適正な価格で買うなどのグレーな手段を使う場合もあります。
そのため、インターネット上の「先払い買取」業者が合法か違法か?完全に見分けるのは容易ではありません。
最低限これだけは見るようにしましょう!
- 「治安委員会名」
- 「許可証者番号」
- 「業者名や代表名」
こちらの特徴を持つ業者は避けたほうが良いでしょう。
まとめ
「先払い買取」は、一見すると品物の売買に見えますが、高額な利息を伴うお金の貸し借りを扱ってる業者も数多くいます。利用者が経済的に困難に陥っている場合、このような業者に依存してしまう可能性がありますが、法的にも危険であり、後々深刻な問題に発展する可能性があります。
合法な貸金業者を利用することを検討し、「先払い買取」業者との取引には十分注意してください